女性のためのやさしい不妊・妊活・子宝相談のお話しシリーズ【2】です。
今回のテーマは、「夫婦が悩む治療こと」についてです。
不妊治療の不安
不妊治療は、赤ちゃんを授かること、赤ちゃんが誕生することを目指して治療をスタートします。
治療の結果は、妊娠したか、しなかったかのどちらかしかなく、体外受精で妊娠する確率は胚移植あたり約30%、そして出産する確率は、胚移植あたり約20%といわれています。決して高い確率ではありません。
女性の年齢のこと
年齢を重ねれば重ねるほど妊娠率は低下してしまいます。治療をすれば必ず子どもが授かるわけではないという心配や不安から、どのように治療を進めていけば良いのかと迷うことも多く、治療の成果がどこまであったのかがわかりにくいことも、さらなる心配や不安をまねくことでしょう。
赤ちゃんを授かる方法
赤ちゃんを授かる方法は、夫婦によりそれぞれ違います。性生活からの妊娠、人工授精からの妊娠、体外受精からの妊娠など、夫婦が赤ちゃんを授かる方法はいろいろあります。もちろんそこには優劣はありません。
そして、どのような方法で妊娠をしても、出産し、赤ちゃんが生まれれば、それがどのような方法で生まれた子どもなのかを見分けることはできません。
治療することで妊娠へ
生まれてくる子どもは、どの子どもも、みんな大切です。ですから、「どうして私は、不妊治療をしなければならないの?」「なぜ、自然妊娠ができないの?」と、人と比べて悩む必要はありません。
「治療をすることで、妊娠へつながれば、赤ちゃんを授かることができる」このことが、とても大切なのです。その方法として、自分たちの夫婦にとって、何が適しているのかを考えましょう。
治療をはじめる前に
治療をはじめる前に、夫婦お互いの希望をよく話し合っておきましょう。夫婦の間で、どこまでの治療を希望するのか、今後どうしていくのかという治療に対するズレが起こらないようにするためには、妊娠とは何か、不妊とはどういうことか、また自分たち夫婦は、どのような状態なのかを知っておくことが重要です。
治療の主体は、女性になりますが、不妊の原因によっては男性の治療も必要になります。夫婦が協力しあうことで、治療にかかる精神的な負担を軽減することができ、よりよい環境で治療を受けることができるようになります。
治療をしても妊娠しない場合
何度治療をしても妊娠しないという場合、怒りや悲しみなど、あらゆる負の感情が押し寄せてくることもあるでしょう。不妊治療は、一般的な病気の治療とは少し考え方や治療方法も違います。「薬を飲んだら、痛みがなくなった」「通院して病気が完治した」 ということではありません。希望を抱いて治療をはじめても、妊娠判定が陰性であったり、また流産したりと妊娠しなかったことが、赤ちゃんを授からなかったという喪失感へとつながることもあります。
そうしたとき、誰しもが悲しくて辛い思いをします。でも、治療ができる間は、赤ちゃんを授かるという可能性が消えてしまったわけでないということを忘れないでください。
夫婦で考える治療計画
「大声で泣きまくった」「誰にも会いたくない」などの日々を送ることもあるでしょう。でも次は、これからの治療周期のことを少しずつ考えましょう。
例えば、タイミング療法や人工授精の場合には、何回おこなうか、その目安を年齢やこれまでの妊活歴から決めておき、治療方法の変更のタイミングを検討しましょう。体外受精の場合には、排卵誘発方法の検討が治療の山場となります。
治療回数が増えると、排卵誘発方法や薬の使い方などにも自分なりの考えもでてきて、それらが治療周期に反映されることもあります。
不妊治療は、夫婦の治療
妊娠、出産を目指すことから治療の主体は女性であり、専門の診療科も婦人科であることから、男性は治療者という立場ではなく、第三者的な感覚になりがちです。また、もともと妊娠も出産も女性の体で経験するため、治療に対しての考え方や取り組みに対する思いなどが、どうしても夫婦間で温度差がでてしまうこともあります。
そのほかには、性生活についての悩みも多く、これは治療の有無や方法に関係なく、良好な夫婦関係を続けるためにも大切なことにあげられます。
次回は、「女性が悩む年齢のこと③」についてお話しします。
記事をお読みいただきありがとうございました。
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2020年2月4日7:00 AM|カテゴリー:新着情報,不妊・妊活・子宝相談